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中沢はこの「水と蛇と黄金」伝説を、貨幣経済が発達してきた時代に、「無から有を生む」資本主義の秘密を合理的に解釈しえない人々の想像力が生んだもの、と判断している。最近は東京散歩のために昭和初期や明治・大正の地図も復刻されているから、それらを持っていく人もいる(明治20年に参謀本部から刊行された地図など、江戸の名残がそこここに残っていて面白い)。
『アースダイバー』の中沢新一が独創的なのは、彼が戦前でも明治でも江戸でもなく、遙かに時代をさかのぼって縄文時代の東京地図を自前でつくり、それを持って歩いているところだ。乾地と湿地という観点から、各繁華街の歴史を考察していて、由来や伝説の紹介だけでなく、それに沿った切り下げ方をしていることが目新しい。
中沢新一はこの地図に現代の情報、縄文と弥生の遺跡、古墳や墓地、神社、寺などを書き込む。いま東京では何度目かの大がかりな再開発によって、六本木アークヒルズ(元の麻布谷町)に始まり六本木ヒルズや現在計画中の麻布我善坊谷(ここでも「谷」だ)のように、坂や崖下の池といった水や湿地の記憶=死の匂いを面としてまるごとつぶした、のっぺらぼうな都市化が進行している。
現在の神田川や善福寺川流域の低地には海が流れ込み、それに沿った大小無数の台地はフィヨルドのように複雑に入り組んで半島か岬のような地形をしていたかな?
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【2008/05/04 20:13】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0)
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